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特集 隠れたSOS、気づいていますか―DVについて考える―1

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茨城県水戸市 クリエイティブ・コモンズ

DV(ドメスティックバイオレンス)は、配偶者などによる暴力のことです。
家庭内で起きることが多いため外から気づきにくく、潜在化しやすい問題です。
DVとは何か、改めて考えてみませんか。
問合せ: 子ども課(TEL 232-9111)

●殴る・蹴るだけが暴力じゃない
DVと聞いて、身体的な暴力をイメージする方も多いかもしれません。しかし、手をあげなくても、心に深い傷を負わせる行為は、暴力として「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律(DV防止法)」で定義されています。

□身体的な暴力
・殴る・蹴る
・首をしめる
・引きずり回す
・包丁を突きつける
・階段から突き落とす
・タバコの火を押し付ける
・熱湯をかける など

□経済的な暴力
・生活費を渡さない
・「働くな」と命令する
・借金をして責任を取らせるなど

□精神的暴力

・暴言をはく・怒鳴る
・脅す
・無視する
・浮気を疑う
・家から閉め出す
・大事にしているものを壊す
・ 本人や親族、友人をバカにする など

□社会的な暴力
・外出を制限する
・ 親族や友人との付き合いを制限する
・ 電話やメールをチェックする
・行動を監視する など

□性的暴力
・性行為を強要する
・ポルノを見せる
・避妊に協力しない
・中絶を強要する など

※ 例示した行為は、相談の対象となり得るものを記載したものであり、すべてがDV防止法第1条の「配偶者からの暴力」に該当するとは限りません。

○子どもに与える影響
子どもの前で暴力を振るうことは、「心理的虐待」にあたります。子どもは深く傷つき、情緒面や行動面の発達に影響を及ぼすおそれがあります。暴力を受け続けた被害者(親)が無気力状態に陥ることにより、ネグレクト(育児放棄)につながるケースもあります。
また、暴力を振るう姿や、それを受入れる姿を見て、「自分の思い通りにならなかったらこうすればいいんだ」と学習し、子どもも問題解決の手段として暴力を選ぶようになると言われています。

○人権教育で将来のDVを防止
「デートDV」という言葉をご存じですか。デートDVとは、交際相手から受ける暴力のことです。10代の若者を中心に、「異性の連絡先をすべて消去させられた」「連絡をすぐ返さないと怒られる」などといった事例が多くあります。嫌われるのが怖かったり、相手のことを好きな気持ちもあったりして、断ることや相談ができないことも。
学校などで人権教育に携わっている、NPO法人エンパワメントかながわ・阿部真紀さんは、6月に市内で行われた講演の中で、「一人一人が大切な人。暴力を受けるために生まれてくる人は一人もいない」と話しました。「自分を大切に思うという人権意識を育み、相手を大切に思えることを子どもの頃から学ぶことで、大人になってからのDVを抑止できる」と、家庭や学校での人権教育の大切さを伝えています。

●殴る・蹴るだけが暴力じゃない
■繰返されるDV
DVは、配偶者などの間で起こる暴力のことで、重大な人権侵害です。配偶者のほか、婚姻関係を解消した後の関係なども含まれています。
ケンカとDVの違いは、お互いが対等かどうか。意見を言い合うのと、片方が一方的に力でねじ伏せるのとでは、関係性が大きく異なります。相手が何も言えないようにコントロールしていくのが、DVの特徴です。
また、「暴力のあとはやさしくなる」というのも多く見られる状態の一つ。恐怖と安堵(ど)が繰返されることで、被害者は「本当はやさしい人」「少し我慢すれば大丈夫」と暴力をだんだん受入れていくように。暴力が容認されると、加害者は、何か問題が起きたり、自分の思い通りにならなかったりしたとき、すべてを暴力で解決しようとしていきます。このとき、ほとんどの加害者に、自分が暴力を振るっているという意識はありません。
こうした被害者と加害者との関係が、暴力が繰返される背景となっています。
■心身が受けるダメージ
心身に大きな影響を及ぼすDV。身体的な暴力によるけがのほか、食欲不振や高血圧、免疫状態の低下、妊娠中であれば早産や胎児仮死、出産時低体重につながるといわれています。また、暴力を受け続けることによって、うつ病や心的外傷後ストレス障害(PTSD)を引起すことがあります。
加害者の更生プログラムなどの試みもありますが、国内でもごくわずか。被害者やその子どもにとっては、安全な居場所を確保することが最優先です。
■被害に気づける視点を
周囲が「相手を選んだ被害者自身にも責任がある」「暴力は仕方のないこと」と捉えることで、被害者が誰にも相談できなくなってしまうことがあります。
DV被害者の相談に応じたり、関係機関との連絡・調整を行ったりしているNPO法人ウィメンズネット「らいず」の坂場由美子さんは「どんなときでも、暴力を手段に選んではいけない。周りがSOSをキャッチしてあげられることが大切」と話します。
暴力を受け続けた被害者は、自分に自信を失っていたり過度に自責的になっていたりして、自分がどうすべきか判断できなくなっている場合があります。また、加害者から逃れても、経済的な不安などから、元の場所に戻ってしまうというケースも。
事態の深刻化や、潜在的な被害者の増加を防ぐためには、被害に気づける冷静な第三者の視点が求められます。

○増えるDV相談
全国の配偶者暴力相談支援センターには平成27年度に11万件以上、警察には平成28年に7万件近くの相談がありました。近年は男性からの相談も増えており、警察への相談件数は、平成25年に約3千件だったものが、平成27年には1万件以上にまで増加しました。
相談件数が増加している理由としては、DV防止法の改正による対象者の拡大や、認知度が高くなってきたことなどが考えられます。
市においては、平成28年度に延べ672件と多くの相談を受けており、DVが、皆さんの身近なところでも起きている問題だと分かります。
配偶者暴力相談支援センター(全国)への相談件数 (件)

資 料:内閣府男女共同参画局「配偶者からの暴力に関するデータ」

警察(全国)への相談件数 (件)

資 料:警察庁「平成28年におけるストーカー事案及び配偶者からの暴力事案等への対応状況について」

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