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夫婦で奏でるハーモニカ

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茨城県水戸市 クリエイティブ・コモンズ

◇溝田末男さん、みね子さん

「ハーモニカは心のよりどころだね」と笑顔を見せるのは、小学生の頃からハーモニカに親しんでいるという溝田末男さん。定年後には地域の皆さんに教えていたほどの腕前で、大勢の仲間や、夫婦で、演奏会に出演することもありました。

末男さんは、2015年、76歳の時にアルツハイマー型認知症と診断されました。きっかけは自動車の運転でした。「とっさの操作ができなかったり、帰り道がわからなくなったり。自分でもちょっとおかしいなと思って、免許を返上しました」。妻のみね子さんも「普段は穏やかな夫が、人が変わったように怒ることがあり、どうしたんだろうと思うことがありました」と話します。
周囲に認知症の人がいたことから、症状や対応の仕方などについて知識があった二人。末男さんの病気についても比較的穏やかに受け止めることができたと言います。「落ち込むというよりも、あぁ、ついにきたか、という感じでした」。もの忘れがあるほか、最近は楽譜の整理を難しく感じるという末男さんですが、7月12日に保健センターで行われた認知症カフェ「和みカフェ」(詳細は5ページ)で、久しぶりに夫婦で演奏。ボランティアの方のギターやキーボードを伴奏に、「ふるさと」や「見上げてごらん夜の星を」など、数曲を披露しました。二つのハーモニカのぴたりと重なった柔らかい音色に、会場の皆さんのやさしい歌声が寄り添いました。

いつも笑顔の末男さんも、みね子さんの前では弱音を吐くことがあると言います。そんな末男さんを支え続けるみね子さんも、体調面での不安を抱えています。「今の暮らしが少しでも長く続けばいいなと思っています」とみね子さん。末男さんは「妻がいなくては生活できないし、生きていけない。本当に感謝しています」と互いへの深い思いを話してくれました。
「病気になることは、悪いことをしているわけじゃないからね」。末男さんとみね子さんは、今ある日常を丁寧に、ありのままに紡いでいます。

◇アルツハイマー型認知症
異質なタンパク質が脳にたまることで脳が委縮する「アルツハイマー病」が原因の認知症。認知症患者のうち約半数の方がこの認知症で、新しいことが記憶できない、思い出せない、時間や場所がわからなくなるなどの症状があります。

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