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特集1「認知症の私」を生きていく 2

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茨城県水戸市 クリエイティブ・コモンズ

■「認知症の私」だから伝えられること
自分らしくあり続けようと、病気を見つめ、自分を見つめる平みきさんに話を聞きました。
◇病名がわかってほっとした
今までできていたことがわからない、間違える―。平みきさん(仮名)が異変に気が付いたのは、今から約10年前。朝起きることができない、仕事のミスが増えるなどの症状が目立つようになりました。
「周囲の人は、たまたま忘れたんだよと言ってくれましたが、自分の中では明らかに違う。何かを失っていくような絶望感がありました」。
うつ病と診断され、2年ほど治療を受けていましたが、幻視の症状が見られたことなどから専門的な病院で受診。レビー小体型認知症だと分かりました。「病名がはっきりしたことで、ほっとしたのが正直な気持ち」と平さんは振返ります。「治療や対応の方法を考えることができるからです」。

◇自分のことばで伝える
レビー小体型認知症は、幻視・幻聴が激しく、平さんも日常的に電気がビリビリと足元から伝うように感じたり、虫がはっているような感覚があったりすると言います。
「レビー小体型認知症は特に、他人から症状や苦しさが見えないので、本人が言わないと伝わらない」と平さん。「私が自分の経験や気持ちなどを発信することで、同じ病気の人やその家族、病気を知らない人にも、何か感じてもらえるのではないかと思うようになりました」。

◇自分らしく生きるには
認知症と向き合うことは、自分自身と向き合うこと。平さんは「心配だなと思うことがあったら、目を背けずに病院や相談窓口などに行ってほしい」と力を込めて話します。
「自覚ができるうちに、自分はどう生きたいか、何を大切にしたいかという〝軸〞を考える。軸があれば、病気でも自分らしさを保つことができるはず」と話します。
やりたいことは挑戦してみる。気力が起きず何もできないような時は家族や周りの人に手伝ってもらうけれど、できる限り自分のことは自分で決めて、自分でやる―。自分に厳しくも見える平さん。それは「支えてくれる家族のために、今の状態を少しでも長く維持しよう」という強い思い―平さんの軸―があるから。「息子は、自分のために転職までして戻ってきてくれた。そのことが、今日を、明日をまた生きていこうという原動力になっています」

◇レビー小体型認知症
脳の神経細胞の中に、「レビー小体」と呼ばれるタンパク質がたまる病気が原因の認知症。はっきりとした脳の萎縮は見られないことも多く、時間帯や日によって症状が強く出る時と比較的穏やかな時があります。
アルツハイマー型の次に患者数が多い認知症です。

平みきさん…最近では、時間の感覚が曖昧になることも。「今日できていたことが、明日はもうできないかもしれない、という不安と常に戦っています」

◇NPO法人ともに歩む認知症の会・茨城
認知症の人や、家族など介護をする立場の人も参加して、認知症カフェ「オレンジサロン」などを開催。「当事者同士だからこそ分かり合える気持ちがある」と話す、代表の澁谷史子さん(右)。
平さんも理事として積極的に活動を行っています。
問合せ:同会澁谷方(【電話】090-9370-3121、【E-mail】tomoniayumu.d.2017@gmail.com)

◇相談窓口
高齢者支援センターは、高齢者の総合相談窓口です。
窓口には、認知症地域支援推進員を配置。認知症予防教室や介護サービスの紹介、認知症カフェの開催など、認知症の人やその家族が必要なサービスを受けながら地域で安心して暮らせるよう、さまざまな支援を行っています。

※お住まいの中学校区の高齢者支援センターにお問合せください。

◇一緒に参加してみませんか
認知症に関するさまざまな講座や教室があります。内容や開催日時、場所など、詳細は、お問合せください。
問合せ:高齢福祉課地域支援センター(【電話】241-4820)

◇地域での居場所として認知症カフェ
認知症の人やその家族、地域住民、ボランティア、医療・福祉の専門職などが集い、会話を楽しんだり、情報交換や相談などを行っています。市内では、13か所で開催しています。
その一つ、「和みカフェ」には、毎回20名程度の皆さんが参加。認知症の人もそうでない人も、思い思いにおしゃべりをしています。趣味の絵や写真を持参する人も。介護をしている家族にとっては、日頃の悩みなども共有できるひと時になっています。
ボランティアとして参加している武田さんは「歌った後に皆さんの表情が明るくなり、元気になっている様子を見るとうれしい」と、毎回、季節にあわせた懐かしい歌をたくさん用意して場を盛上げます。また会場では、スタッフが明るく会話を進めながら、参加者の体調や様子に常に気を配っているので安心。
「自分や家族のことで気になることがある人も、ぜひ気軽に参加してほしい」と呼びかけています。

◇認知症の人を支える認知症サポーター養成講座
「認知症サポーター」の役割は、認知症について正しく理解し、認知症の人やその家族を見守ること。特別なことをする必要はありません。
講座では、認知症のしくみや症状、本人の心理状態や生活への影響など、事例を交えながら丁寧に学びます。この日の参加者からは、「家族が認知症なので、理解を深めたいと思って参加した。今後に生かしたい」などの声がありました。

■9月は茨城県認知症を知る月間です
認知症について、より多くの方に正しく理解してもらうことを目的に、毎年9月に啓発活動や研修会などが県内各所で実施されています。

◇(募集)一つのタスキをみんなでつなぐRUN(ラン)伴(とも)いばらき
認知症の人や、その家族など介護やサポートをする人、地域の人などが、少しずつリレーをしながらゴールを目指します。タスキをつなぐことをとおして、「認知症になっても住み慣れた場所で安心して暮らし続けられる茨城づくり」を目指します。
日時:9月29日(土)、午前9時~午後3時
申 込・問合せ:8月14日(火)までに、電話で、RUN 伴いばらき県央ブロック(【電話】304-6020)または市高齢福祉課地域支援センター(【電話】241-4820)へ
※ RUN 伴ホームページ(http://www.runtomo.org/)からも申込むことができます。

問合せ:高齢福祉課地域支援センター(【電話】241・4820)

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